違う世界に行く
「美味しいよ!」
彼女に誘われ、食べたことない食材だがそれを「食べる会」について行った。
彼女の美味しいに間違いはないから。
会場に行くと真ん中にテーブルがあり、壁際に椅子が並んでいた。
ペンとシールを渡され「名前を見えるところに貼って下さい」と言われた。
奥に立っている人らが既に楽しそうに語らっている。
「あ~、縁のない世界に来てしまったんだ」そう思った。
イノシシのパテ類
私は愛想はいい。知らない人とでもとりあえず話は出来る。
が、食べる会というよりは某県民会もしくは某県を愛する会みたいな場で、
行ったことも無いその県について話せる事はなかった。
「この間、出川ちゃんが行ってましたよね、充電で」とかろうじて言った。
Facebook交換タイムも辛かった。
「(FacebookもTwitterもlineも)何もやってないの?」と言われた。
ええ、やっていません。
お酒が好きな友人は、酒イベントに参加してはつながりを築いている人で、
こう言う場に馴染んでいた。その県にお酒も飲みに行ったらしい。初耳。
なので本来の会の趣旨・食材を、興味深く、味わって食べる事に集中して
時を過ごした。
おかげで4時間以上の場を逃げずに過ごせた。ありがとうイノシシ。
イノシシの角煮
初めて食べるイノシシ。自分にイノシシを食べる日が来るとは思わなかった。
どの料理も美味しかった。イノシシ、処理がちゃんとしていると臭みはなく
美味しいと言っていたけどその通りだった。
けどこの日私が一番おいしいと思ったのはコレ。
餅:はちみつと醤油で
一人一個と言われたけど余っていたので勝手に二つ食べた。
その後「二つ余っているから食べたい人じゃんけんで!」って事になり焦った。
うっかり自分の世界でしている事をやってしまった。
この世界の住人にはなれない。